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澁谷・坂東法律事務所

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親族が成年後見人になるメリットは?(その1:普段から親族が生活資金全般の管理をおこなっているとき)

親族が成年後見人になるメリットは、日常から本人の生活資金全般の管理などを親族が既に行っている場合に有効です。成年後見制度は被後見人が亡くなるまで継続する仕組みがあり、この点がデメリットとされています。しかし、被後見人の財産管理に親族が普段から携わっている場合は、むしろ親族が成年後見人になることでメリットが大きくなります。

 

普段から被後見人の財産管理に慣れている親族が成年後見人になると、業務を円滑に進めることができるでしょう。既に本人の経済状況や支出パターンに精通しているため、必要な手続きや支援を迅速に行うことができます。このような熟知した関係により、被後見人の生活に密着したサポートが行え、その結果、安心して生活できる環境を提供できるでしょう。

 

また、親族が成年後見人になることで、家族全体が協力して被後見人の福祉やニーズに応えることが可能です。これにより、被後見人の心理的な安定やケアの質の向上が期待されます。

 

ただし、これは親族間の関係性が良好な場合であり、あまり関係性がよくない場合などは、特に財産管理の面などで様々なリスクを含んでおり、逆に大きなデメリットとなる場合もあります。

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親族が成年後見人になるデメリットは?(その2:財産の横領のようなトラブルになるおそれがある)

弁護士などではなく親族が成年後見人に選ばれる場合は慎重な配慮が不可欠です。なぜなら、その選択が誠実さや信頼性に基づいていない場合、財産の横領のような深刻なトラブルが生じる可能性があるからです。

 

成年後見人には被後見人の財産を適切に管理し、その最善の利益を守る責任が伴います。しかし、親族関係が複雑であったり、コミュニケーションが不足していると、成年後見人が自身の利益を優先してしまうことが考えられます。例えば、被後見人の財産を不正に使用するなど、横領行為が発生するおそれがあります。

 

このような問題は、家族の絆を損なうだけでなく、法的な争いを引き起こす可能性があります。被後見人の利益が守られず、財産が悪用されると、家族内での信頼関係が揺らぎ、後々の問題となりかねません。

 

また、横領の事例では法的な責任が発生し、別の親族が裁判所に訴えを起こせば成年後見人が解任される可能性があります。解任が行われると新たな成年後見人が必要となり、その手続きにも時間とコストがかかります。このような状況は、家族間の信頼関係に影響を与え、法的な手続きに巻き込まれることで家族全体に負担をかける可能性があります。

 

親族が成年後見人に選ばれる場合、特に透明性や誠実なコミュニケーションが欠かせません。全ての関係者が利益を尊重し、被後見人の福祉を最優先に考える姿勢が不可欠です。

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