成年後見人を選任する際のデメリットの一つは、親族が成年後見人になる場合は通常無報酬で担うことが一般的ですが、弁護士や他の専門家を成年後見人として選任した場合、その専門的なサービスには月々の費用が発生し、被後見人(本人)が亡くなるまでこれを支払い続けなければならないという点です。
費用の相場は管理財産の総額などにもより異なりますが、月額2万円から5万円ほどが一般的です。
親族が成年後見人に就く場合、多くの場合は無償でこれを引き受けることが一般的です。しかし、その代わりに成年後見の専門的な知識やノウハウはありません。
対照的に、弁護士や他の専門家を成年後見人に選ぶと、その専門性に見合った報酬が発生します。月々の費用は管理財産の規模などに応じて決定され、報酬は本人が亡くなるまで続くため、その累積的なコストがデメリットとされる一因です。
さらに、通常の管理業務以外に特別な業務が発生した場合には、追加で報酬が発生する可能性があります。例えば、法的な紛争の解決や複雑な財産処分などがこれに該当します。
これらの特別な業務に関わる報酬は通常の管理業務とは別途計算されるため、追加のコストとなります。
このように報酬が毎月かかる形態であるため、後見人を選任することによって大きなコストがかかってくることはデメリットのひとつといえるでしょう。
ただし、その一方で専門的なサービスや的確な法的対応が期待できるため、専門的な法律の知識のない親族などが行うよりも、トラブルに対する事前の対策や、不測の事態に対処するスキルなどの安心感を得ることができます。