相続財産調査で「借金や未払い金などのマイナスの財産を確認する」というのは、亡くなった方がどれくらいの負債を抱えていたのかをきちんと把握する作業のことです。相続では、預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借入金や未払いの費用も一緒に引き継ぐことになるため、この確認を怠ると後から思わぬ負担を背負うことになりかねません。
具体的には、まず自宅に残されている書類や郵便物を確認し、消費者金融や銀行、クレジットカード会社からの請求書や利用明細がないかを探します。通帳の引き落とし履歴を見ることで、ローンやカードの支払いが続いていないかをチェックするのも有効です。また、住宅ローンや自動車ローンが残っていないか、連帯保証人になっていないかといった点も重要な確認ポイントになります。
さらに、必要に応じて信用情報機関に照会を行うことで、本人が利用していた借入の状況を調べることもできます。これによって、書類が見つからない場合でも、見えにくい借金の存在に気づくことができます。また、病院の未払い医療費や税金の滞納、介護施設の費用なども見落としがちな負債の一つなので、関係先に確認しておくことが大切です。
こうしてマイナスの財産を洗い出しておくことで、相続人は「相続するべきか、それとも放棄するべきか」を判断しやすくなります。特に借金が多い場合には、相続放棄や限定承認といった選択肢を検討することになりますが、これには期限があるため、早めに確認することが重要です。見えにくい負債まで丁寧に調べておくことが、安心して相続手続きを進めるための大きなポイントになります。

